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2020年4月28日 (火)

祇園祭りは今年こそおこなうべき

 祇園祭りの象徴でもある山車(だし)すなわち山鉾は、その屋根に天高く鉾や長刀を突き出している。

 これは空中を漂う疫鬼を追い立てるための呪具(じゆぐ)である。

 そして花笠は、松の力によって追い立てた疫鬼を封じるための呪具である。

 さらに踊りは、地を這う悪霊を踏み鎮める呪法である。

 疫鬼や悪霊はこうして追い立てられ封じられて八坂神社へと集められ、鎮座する牛頭天王=素戔嗚尊の強力な霊威によって退散・鎮護が成就されるのである。これが祇園祭りというものである。


 であればこそ、疫病流行の今がおこなうべき時であって、むしろそのために祇園祭りはある。

 中止となっても、神社本殿内で神職のみによって神事がおこなわれることになると思うが、

それでは前提となるべき「疫鬼や悪霊の追い込み」が欠落している。

 神事本来の機能である鎮魂が、祈りだけのもので完結してしまうことになる。

 これでは本末転倒とまでは言わないが、祇園祭り本来の意義は達することができないだろう。

 残念なことと言わざるを得ない。


 何のためにおこなわれ、どんな時におこなわれた祭りなのか、もう一度、根本にかえって理念を考え直したほうがいいのではあるまいか。

 疫病退散を結果としてことほぐのか、それとも退散を念ずるものか。

 ──おのずから答えは決まっているだろう。

 結果をことほぐだけでは、それはただの観光イベントと変わらないというものだ。

Gioniwatoyama01

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