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2016年3月24日 (木)

まつろわぬ神々

 神道には『古事記』に伝えられる神々を軸とした「神の系譜」がある。その神については生い立ちや業積もある程度記されて、歴史上の神として認め知られてもいる。たとえば天照大御神【あまてらすおおみかみ】や須佐之男命【すさのおのみこと】は、その姿を彷彿【ほうふつ】とさせるくらいに伝承は詳しい。互いにつながるいわれもほとんどが明らかになっている。
 これに対して「土俗の神々」がいる。「まつろわぬ神々」である(「まつろわぬ」とは、中央の意向に従わない、服さないという意味)。鬼や天狗、河童など、各地で独特の信仰や伝承を生み出している。
 これらの土俗神は、須佐之男命をはじめ、『古事記』中に登場する神々の姿を変えたものだともいわれる。あるいはまた、常世【とこよ】の国(第四章参照)からのマレビト(訪問神・客神)とも考えられている。
 しかし、実際のところ、土俗神の来歴については確かなことはほとんどわからないといってよい。あるものは地主神【ぢぬしのかみ】(地神【ぢがみ】・地主様【ぢぬしさま】)であって、神社や寺院の建立されるはるか昔から、その地に祀られていた。
 また、あるものは自然現象への素朴な畏怖心が、人ならぬ異常の存在を感じさせて、それを神(妖怪・精霊)と伝えることになった。
 それらの中には、後になって異国の神に比定されたものもあるし、独特の名称を付与されて、完全に単独の信仰を形成したものさえある。(『神道入門』より)

Shintou神道入門』河出書房新社

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