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2014年1月31日 (金)

三角縁神獣鏡が「魔鏡」だというデタラメ

三角縁神獣鏡は魔鏡
卑弥呼の鏡は魔鏡
などという馬鹿げたニュースが出回っている。

しかし、こういうのは「魔鏡」とは言わない。
ただの「裏映り」にすぎない。
いかなる銅鏡であっても、磨き込んで薄くなれば、皆こうなる。
今回のニュースに媚びたのか、Wikiの「魔鏡」の項目も書き換えられているのは困ったものだ。

魔鏡とは何か?
何のために魔鏡は作られるのか?
それを考えてみれば良い。

そもそも、すでに肉眼で見えているものを映し出しても何の意味もない。
「魔鏡」とは、肉眼では見えない「秘密の画像」が映し出されるものをそう呼ぶのだ。
隠れキリシタンの十字架が典型である。

今回の三角縁神獣鏡は、裏側の造作紋様がそのまま映るだけのことだ。
これを「裏映り」という。
いわば“不良品”である。

銅鏡というのは、すぐに錆びるため、定期的に研磨しなければならない。
したがって段々薄くなってくる。
研磨が限界に達すると、穴が空いたり欠けたりする。
今回の「裏映り」は、その一歩手前である。

「3Dプリンター」は、すばらしい技術だが、
それによって復元されることとは何の関係もない。
無理矢理ニュース・ネタに利用しないでもらいたい。

「魔鏡」という、いかにも歴史好きや子ども達が食いつきそうなキーワードでひっかけるのも、やめていただきたい。

これら一連の空騒ぎは、消えない傷跡を残すのではないかと、私は危惧している。
とりわけ、子どもたちに誤った先入観・固定観念を与えてしまうことを、私は危惧している。

こういう刺激的なデマは簡単に広まるが、
いったん広まったデマを帳消しにするのはきわめて難しいのだ。
どうぞ皆さん、正しく認識してください。

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