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2011年10月15日 (土)

海部(あまべ)一族とは何者か?

 海部氏は、その名の通り元々は「海の仕事に携わる人々」で、漁業および操船航海術によって朝廷に仕えた品部(しなべ)の一つだ。記紀の応神朝に「海部を定めた」とあるところから、対朝鮮半島の水軍兵力として、とくに海人を組織することが求められたからと思われる。
 全国各地の海部を朝廷の下で伴造(とものみやつこ)として統率する役割を果たしたのは、同族の阿曇連(あづみのむらじ)や凡海連(おおしあまのむらじ)であった。
「あづみ」は「あまつみ」の転訛で、本来は「海人津見」であろう。
 阿曇連(あづみのむらじ)や凡海連(おおしあまのむらじ)も、渡来系の氏族であるが、いってみれば海人族とは海洋民族のことであって、基本的に陸地民族とは異なる規範を持っている。
 とくに古代においては、陸上の道よりも海上の道のほうがはるかに利便性が高く、これを特権的に利用活用する海洋民族は、地理観や規模観もよりダイナミックで、ある種の国際性を先天的に身に着けている。
 陸がつながっていなくとも、海がつながっていれば一つの経済圏であるというのは、一種のコスモポリタニズムであるだろう。
 ある時期、海人族は世界各地に雄飛するが、陸地の政権との軋轢から分断と定着を余儀なくされる。
 日本においても同様で、「あま」の音に因む地名が全国の沿岸地域に数多く残っているのはその名残である。海人族は、古代から日本文化に深く関わってきた。
(『ツクヨミ・秘された神』河出書房新社 より)

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