« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月16日 (水)

千木・鰹木が示す重要な意味(121夜)

Geyane

難しい文字ではないのだが、一般の方には読めないだろう。
これは「ちぎ」「かつおぎ」と読む。
千木は、図にあるように神社の屋根の両端に交差して天に向かってそそり立っている軸木。
鰹木は、神社の屋根の頂に並んでいる鰹節のような形の木片である。
神社建築には多くの種類があるが、千木・鰹木の両方あることが古い様式とされている。
代表的な社殿には出雲大社(大社造)や伊勢の神宮(神明造)があるが、
寺院に影響を受けた後世の社殿でも、千木や鰹木を組み込んだものも少なくない。
これは神社建築の象徴であり、重要な記号である。

起源にはいくつかの説があるが、元々は単純に構造や機能に由来したものだろう。
千木は、屋根の枠木がそのまま切り落とさずに残ったものであろうし、
鰹木は、重しであろう。
いずれにしても淵源のわからないほどに古い成り立ちである。
また、すでにそういった構造や機能からは独立した意匠・デザインになっている。
絵画や模型などで神社を表現する時に、これさえ守ればそれらしくなるほどだ。

しかしこれは、実は単なる意匠・デザインではない。
そこには重要な意味が体現されている。
これこそは古代人からの暗号・記号(サイン)である。
文字さえもなかったような古い時代の人々からの重要なメッセージがここにある。

千木には2種類ある。
内削(うちそ)ぎと外削(そとそ)ぎ、である。
先端を水平に削るのが内削ぎ、垂直に削るのが外削ぎだ。
内削ぎの千木が聳える社殿には、女神が祀(まつ)られている。
外削ぎの千木が聳える社殿には、男神が祀られている。
古代の人々は、いかなる理由によるかはともかく、そう決めたのだ(長くなるので理由はここでは省略する)。
そのルールによって、以来二千年以上に亘って神社は建築されてきた。

鰹木にも2種類ある。
偶数と奇数である。
偶数は女神、奇数は男神を祀る。

したがって、内削ぎの千木には鰹木は偶数本であり、外削ぎの千木には鰹木は奇数本であり、
それは社殿の大原則である。
1 出雲大社は、外削ぎ・奇数であるから祀られている神は男神である。
伊勢の内宮は、内削ぎ・偶数であるから、祀られている神は女神である。
そして伊勢の外宮は、外削ぎ・奇数であるから、祀られている神は男神、ということになる。
──さて、それでは外宮の祭神はいかなる神か?

Photo

これは古代から届いた私たちへのメッセージだ。
他にもまだ重要なメッセージが千木・鰹木には込められているのだが、それはまた別の機会に。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »