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2008年12月26日 (金)

84夜 映画『憂国』を見よ!

Mishima06 映画『憂国』は、高校一年の時、埼玉県熊谷の映画館で観た。たしか『心中天網島』との二本立てだったと記憶している。それからまもなく、三島は死んだ。映画の様々なシーンが頭の中を駆け巡って、現実と虚構の区別がつかないような、奇妙な感覚を味わった。それほどに、リアリティを感じさせる映像であった。「これ、みんなに見せていいのか?」と映画館の座席で思ったのを今でもはっきり憶えているが、今はおおいに見せるべきだと思っている。映像作品としての評価は、あえて書かない。それが、この映画に対する私の姿勢の表明だ。
近頃みっともない自殺方法がやけに流行っているようだが、どうせ死ぬなら切腹しなさい。手順にのっとって見事に成し遂げれば、きみの死はきっと美しい!ぜひ、やってくれ!
:──・──
ちなみに、この数年後、たまたま上野の軍服屋に行くことがあって、経営者のオヤジからちょっとした話を聞いた。『憂国』を撮る時に三島由紀夫が来店し、二二六事件の将校がかぶっていた軍帽はないかと言う。「一個だけあったんだ、おれの秘蔵のやつがさ。売り物じゃねえんだけど、話聞いて売ってもいいかって思ってね。だけどサイズがあわねえんだ。三島は頭が小さいだろ?だもんで、軍帽がぶかぶかで鼻の上までツバが落ちてきちまう。でも、それしかないんだからな」
『憂国』の三島は軍帽で顔が半分隠れて見えない演出を採用している。きっと、大き過ぎる軍帽がくれたヒントを、効果的に使ったのに違いない。

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