44夜ブック・レビュー 『百日紅 (下) 』(ちくま文庫) 杉浦 日向子著
百日紅 (下) (ちくま文庫)
杉浦 日向子著
座右の書として生涯親しんでほしい
上巻のつづき──
おそるべき描写力であることは本書にとどまらないが、なおかつ長編としての構成力も見せてくれたのはこれが最初で(残念ながら)最後である。もっと多くのテーマが待っていたのに、実に惜しい。生前すでに「漫画」系については“断筆”する旨の表明があったのは、やはり病のためなのか。
本書は、日本人すべての、しかも「大人のための」座右の書として親しんでほしい。十年ごとに読み返すと、また新しいものが見えてくるはずで、青年も、そしてもちろん老年になっても何度でも楽しめること請け合いだ。
| 百日紅 (下) (ちくま文庫) 著者:杉浦 日向子 | |
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